Yucky's Tapestry

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2018年 02月 03日 ( 1 )

全羅南道の旅 ⑩木浦でみた日本人の愛 共生園にて

3日目の朝は、暗いうちにホテルを出発しました。

木浦の日の出は福岡より1時間遅く、7時半はまだ真っ暗でした。
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着いたのはビョランミョンガ(별난명가)というお店です。
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コンナムルクッパをいただきました。

冬の寒~い朝に食べるのが大好き!

真冬の全州で初めて食べた時の印象が強く残っていて・・・

やっぱりコンナムルクッパは全羅道で食べるのが一番!


にんにくと唐辛子がピリッときいて、豆モヤシがシャキシャキ・・・

全州のコンナムルと違って海鮮の出汁が効いてました。

あったまった~!110.png

174.pngビョランミョンガ(별난명가)
全羅南道 木浦市 山亭路 68
전라남도 목포시 산정로 68
℡ 061-277-1617
営業時間 8:00~20:30




朝食後に訪れたのは「共生園」という孤児院です。

 ここにはかつて多くの孤児を育てた日本人の女性がいました。

その数3000人を超えるというからスゴイ!
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その女性とは・・・

高知県出身の田内千鶴子さん、韓国名、尹鶴子(ユン・ハクチャ)さんです。(1912~1968)

父親が朝鮮総督府の木浦府庁に赴任した関係で、木浦に移り住んできました。
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音楽教師になった田内さんは、キリスト教の伝道師で孤児を養育していた尹致浩(ユン・チホ)氏と出逢いました。

敬虔なクリスチャンだった田内さんは、彼の活動に共鳴し、周囲の反対を押し切って結婚。

夫と一緒に孤児を育てるようになりました。
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数年後、田内さんは大勢の孤児の母となり「木浦のオモニ」と呼ばれるようになりました。

しかし、朝鮮戦争の時、ふくれあがった子どもたちの食料を調達に行った夫が行方不明になってしまうのです。

でも、田内さんは夫の帰りを信じ、苦労を重ねながら孤児の育成を続けました。
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終戦を向かえ反日感情が高まる中、田内さんは2人の子どもを連れて高知に引きあげました。

しかし、木浦に残してきた子どもたちへの思いが募り、母親の説得をふりきって再び韓国に渡り孤児の育成に専念しました。

その後、日本に残してきた母親が老人ホームに入ったという知らせを聞いた時、苦しい胸の内をこの言葉にこめました。

「海の向こうに高知が見える」
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韓国人として生きてきた田内さんですが、病状が悪化するにつれ日本語を喋るようになり、

最期の言葉は「梅干しが食べたい」だったそうです。

テレビでこのことを知った小渕恵三元首相は

故郷である群馬県から20本の梅の木を贈りました。
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田内千鶴子さんの生涯は日韓合作映画「愛の黙示録」(1995年)になっています。

記念館で一部見せていただきましたが、田内さんを演じているのは石田えりさん。

(う~ん、ちょっとイメージと違うなぁ。^^;)

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田内さんは「韓国孤児の母」と言われるようになり、その偉業は韓国からも認められました。

田内さんが亡くなった時、木浦市は初の市民葬を行い、3万人もの市民が葬儀に参列しました。

また、韓国政府より 文化勳章国民賞(1963)、木浦市市民賞(1965)、

日本政府より紫綬褒章(1967)、没後、勲五等宝冠章(1969)がおくられています。



文化勲章が授与されたとき、田内さんはこう話しています。

「この賞をもらうのは夫だと思います。

日本人の私に与えられるこの賞には、日本人が犯した過去を許し、

互いに仲良くしていこうという意味があると思います。」
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現園長の鄭愛羅(チョン エラ/정애라)先生と。

田内千鶴子さんの外孫でいらっしゃいます。日本語がとても堪能でした。



また田内さんのご長男、尹基(ユン・ギ)さんは 大阪で在日韓国人老人ホーム「故郷の家」を建て、お母様の遺志をひき継いでおられます。


最後は尹基さんが書かれた共生園の紹介文で締めくくりたいと思います。


日本の敗戦で、共生園の創始者ユン・チホ氏は親日派と攻撃された。

千鶴子を助けたのは共生園の孤児たちだった。

「日本人でも私たちのお母さんです」と体を張って命を守ってくれた。

民族は違っても、真心は通じる

愛されれば、愛する人になる

助けられたら、助ける

これが人間です。

これが共生園の歴史です。


174.png木浦共生園 (モッポコンセンウォン / 목포공생원)
全羅南道 木浦市 海洋大学路 28
(전라남도 목포시 해양대학로 28)
061-242-7501
営業時間 9:00~18:00
※ 施設を見学したい時は電話で予約してください。
(見学は無料ですが、気持ちばかりの寄付をさせていただきました。)




by yukiful-xmas | 2018-02-03 10:15 | 2018年1月全羅南道 | Comments(2)