日本人街のはずれには立派なお屋敷がありました。
九龍浦近代歴史館(구룡포근대역사관)今は「歴史館」になっていますが、もとは香川県から移住した橋本善吉さんのお屋敷だったところです。
橋本氏が浦項に移住したのは明治42年。 サバ、イワシなどの漁業で成功をおさめ、大きな漁船を何隻も持つほどに。 岡山県から移住してきた十河彌三郎と並び、九龍浦日本人村の名士と言われています。
2階には続き部屋の和室になっていました。 書院造りの床の間や欄間など、純和風のたたずまい。 こんなところに伝統的な日本家屋があるなんて・・・
手の込んだ細工が施されています。 日本人の大工さんも浦項に住んでいたのでしょうか?
子どもの頃、こういう天井を見ながら眠りについていました。 懐かしい~! ただ、壁の色は黒ではなかったと思うんですよね~。^^;
これも懐かしいボッチャントイレ! ちり紙(し)がないよ~!(笑)
居間には白いマネキンのご夫婦。 浴衣にこたつ? 季節がバラバラ・・・ 仏壇はリノベーションするにあたって日本から買ってきたものじゃないかなぁ?^^;
この時代にランドセル? そしてハンガーにかかった着物がショボ~~! あらあらあら・・・
つっこみどころ満載ですが・・・(笑)
でも、香川の貧しい漁師が新天地を求めて韓国に渡り、努力の末に財をなし、豊かな生活を営んでいたことはよ~くわかりました。
そろそろお腹がすいてきたので、昼食を食べることにしました。 大通り沿いには蟹さんの看板を掲げたお店が何軒もあります。
うひょ~、カニちゃ~ん!!
でも、バスの運転手さんや道で会ったおっさんたちが「この辺のお店は高いよ~!」って言うもんだから・・・
一番ちっこい食堂に入りました。(笑)
普通の家かと思ったわい! 家の奥からアジュンマが出て来て「ハイ、ここに座って座って!」
メニューに料金がにゃ~い!(怖っ!) オルマエヨ~?と聞いてからテンジャンチゲをオーダーしました。
たんにケチったのではなく、あとで竹島市場でガッツリ蟹やお魚を食べるつもりだったのです。 この時はね・・・^^;
隣の台所(の冷蔵庫)からおかずがいろいろ出てきました。 (お台所は丸見え!) 港町だけにお魚が多いですね~。
チゲはとても美味しかったです。 でも、この定食で7000₩ 大邱なら5000₩ かなぁ?^^;
腹ごしらえが済んだところで・・・そろそろ次の場所へ移動しま~す。
バスが来る時間まで、ひゃんりちゃんとtakatoroちゃんにわがままを言って、一人で歩いてみることにしました。
このまま九龍浦を去ってしまうのは、なんとなく惜しい気がして・・・
日本人街から一歩中へ入ると、そこは静かな住宅地です。
先ほどの日本人の家に比べると質素な家が並んでいます。
塗り替えられた壁の色は、どこも淡いパステル調。
人の営みも感じられ・・・
私は観光地より、やっぱり普通の景色が好きだわ~!
せっかく浦項まで来たのにね。(笑)